CRVO

CRVOの病態・疫学

CRVOとは

網膜静脈閉塞症とは

網膜静脈閉塞症(RVO;retinal vascular occlusion)は、網膜動静脈交差部で網膜静脈の分枝が閉塞する網膜静脈分枝閉塞症(BRVO;branch retinal vascular occlusion)と、視神経内で網膜静脈が閉塞する網膜中心静脈閉塞症(CRVO;central retinal vascular occlusion)の二つに分類されます。RVOでは、特に黄斑浮腫を合併した場合に、視力低下が起こります。

網膜中心静脈閉塞症とは

網膜中心静脈閉塞症(CRVO;central retinal vascular occlusion)は、視神経内で網膜中心静脈が閉塞する疾患で、網膜の全域あるいは大部分に出血が生じ、特に黄斑浮腫を合併した場合に視力低下が認められます。

網膜中心静脈閉塞症とは

網膜中心静脈閉塞症の疫学と危険因子

世界的な疫学研究では、CRVOは加齢とともに有病率が上昇することが報告されています1)
日本の久山町研究の1998年の調査結果では、40歳以上のCRVO有病率は0.2%でした2)。さらに、1998年から2007年の9年間の追跡調査による累積発症率は0.3%と報告されています3)
また、CRVOは中高年者に多く、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの基礎疾患を罹患していることが多いことが知られています。

1) Sophie Rogers, et al. Ophthalmology 2010;117:313-319
2) Miho Yasuda, et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2010;51:3205-3209
3) Satoshi Arakawa, et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2011;52:5905-5909

網膜中心静脈閉塞症の病態と症状

CRVOは、篩状板付近で静脈内に血栓が形成されることで血流量が低下し、網膜が虚血、低酸素状態に陥ることでVEGFなどのサイトカインが過剰に産生されます。過剰なVEGFにより血管の透過性が亢進し浮腫が生じ、さらに特に虚血型では前眼部(虹彩や隅角)に血管新生が生じる場合もあります。前眼部の血管新生はさらに進展して血管新生緑内障に至る危険性があり、非常に予後が不良です。
出血や浮腫により視力低下や視野欠損、変視症などを自覚しますが、出血や浮腫が消失すると自覚症状は軽減します。しかし浮腫は繰り返し発生することが多く、長期間持続すると細胞の不可逆的な変化により症状が悪化し、視力など視機能の改善は期待できないことが多くなります。

網膜中心静脈閉塞症の病態と症状

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