アイリーアの有効性・安全性

DME

DMEの病態生理とアイリーアの有効性と安全性

〈臨床成績〉日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験(VIVID-DME試験)および海外第Ⅲ相試験(VISTA-DME試験)

中心窩に及ぶDMEを対象としてアイリーアの有意な視力改善効果が示されました

最高矯正視力文字数の変化量の推移(LOCF、FAS)VIVID-DME

VIVID-DME試験(52週:主要評価項目)

最高矯正視力文字数の平均変化量

効能追加承認時評価資料

VISTA-DME試験およびVIVID-DME試験の併合解析における有害事象

148週目までに発現したAPTC定義による動脈血栓塞栓事象VIVID-DME VISTA-DME
148週目までに発現したAPTC定義による動脈血栓塞栓事象
有害事象発現率(148週目まで)VIVID-DME VISTA-DME

試験眼にみられたすべての重篤な有害事象:主な内訳

IAI 4週ごと投与群 25/291例(8.6%): 白内障9例(3.1%)、硝子体出血4例(1.4%)、網膜剥離3例(1.0%)、網膜血管障害、眼内炎、白内障手術各2例(0.7%)
IAI 8週ごと投与群 18/287例(6.3%): 白内障6例(2.1%)、硝子体出血3例(1.0%)、網膜剥離、嚢下白内障各2例(0.7%)、網膜動脈閉塞症、視力低下、眼内炎、眼内圧上昇、視野欠損、白内障手術各1例(0.3%)
レーザー治療群 18/287例(6.3%): 硝子体出血5例(1.7%)、糖尿病網膜症4例(1.4%)、網膜血管新生3例(1.0%)、白内障手術2例(0.7%)

すべての全身性の重篤な有害事象:主な内訳

IAI 4週ごと投与群 128/291例(44.0%): うっ血性心不全11例(3.8%)、貧血、急性腎障害各10例(3.4%)、蜂窩織炎、脳血管イベント各9例(3.1%)、心筋梗塞8例(2.7%)
IAI 8週ごと投与群 124/287例(43.2%): 蜂窩織炎10例(3.5%)、急性腎障害9例(3.1%)、貧血、うっ血性心不全、肺炎各7例(2.4%)、脳血管イベント6例(2.1%)
レーザー治療群 116/287例(40.4%): 急性腎障害9例(3.1%)、蜂窩織炎、急性心筋梗塞各7例(2.4%)、うっ血性心不全、骨髄炎、高カリウム血症各6例(2.1%)、脳血管イベント、腎不全各5例(1.7%)

有害事象発現例数(%)

Heier JS, et al.: Ophthalmology. 2016; 123: 2376-2385 ©with adaptation from the AAO

〈試験概要〉
目的:
DMEを有する患者を対象に、アイリーア硝子体内注射と黄斑レーザー光凝固術の有効性および安全性を3年間にわたり比較検討する(VIVID-DME試験およびVISTA-DME試験の148週の試験成績)。
実施施設:
VIVID-DME試験:欧州、日本、オーストラリア、73施設 / VISTA-DME試験:米国、54施設
デザイン:
無作為化二重遮蔽比較対照第Ⅲ相試験
対象:
中心窩に及ぶDMEを有する1型または2型糖尿病患者872例
 VIVID-DME試験:アイリーア4週ごと投与群136例、アイリーア8週ごと投与群135例、レーザー治療群135例
 VISTA-DME試験:アイリーア4週ごと投与群156例、アイリーア8週ごと投与群154例、レーザー治療群156例
主な選択基準:
1型または2型糖尿病を有する18歳以上の男女かつ
 ・試験眼に黄斑の中心窩(OCTで測定される黄斑の中心部領域)に及ぶDMEを有する
 ・試験眼の最高矯正視力文字数が73~24(Snellen換算で20/40~20/320) など
方法:
対象患者をアイリーア2mg4週ごと投与群、アイリーア2mg8週ごと投与群(4週ごとに5回投与後、24週目以降は8週ごとに投与)、レーザー治療群の3群に割り付けた。
主な評価項目:
<主要評価項目>
52週目における最高矯正視力文字数のベースラインからの変化量
<副次的評価項目>
①52週目にベースラインから10文字以上の視力改善がみられた患者の割合、②52週目にベースラインから15文字以上の視力改善がみられた患者の割合、③52週目におけるETDRS糖尿病網膜症の重症度スコアが2段階以上低下した患者の割合、④52週目における中心網膜厚(CRT)のベースラインからの変化量、⑤52週目におけるNEI VFQ-25「近見視力による行動」サブスケールスコアのベースラインからの変化量、⑥52週目におけるNEI VFQ-25「遠見視力による行動」サブスケールスコアのベースラインからの変化量
<追加評価項目>
100および148週目における最高矯正視力文字数のベースラインからの変化量、100および148週目にベースラインから10または15文字以上の視力改善がみられた患者の割合、100および148週目におけるETDRS糖尿病網膜症の重症度スコアが2段階以上低下した患者の割合、100および148週目におけるCRTのベースラインからの変化量 など
解析計画:
<検証的な解析>
主要評価項目(FAS):アイリーア投与群のレーザー治療群に対する優越性の検証(両側有意水準2.5%)
副次的評価項目(FAS):同上。ただし、検定の多重性を考慮し、主要評価項目で優越性が示された場合に限り、事前に定めた順序(①から昇順)に従い検定を行う。
<探索的な解析>
追加評価項目(FAS)
部分集団解析:VIVID-DME試験における日本人集団の解析、患者背景(糖尿病罹病期間、HbA1c等)に基づく集団解析 など
※検定結果はすべて参考値として示す。
利益相反:
本研究はRegeneron PharmaceuticalsおよびBayer HealthCareの支援により行われた。支援には試験のデザイン作成、実施、データ解析、原稿作成などが含まれる。本論文の著者のうち7名(#1)または6名(#2)はRegeneron PharmaceuticalsあるいはBayer HealthCareの社員である。著者には、Regeneron Pharmaceuticals、Bayer HealthCare、あるいはSantenからコンサルタント料、研究資金などを受領している者が含まれる。

効能追加承認時評価資料
Brown DM, et al.: Ophthalmology. 2015; 122: 2044-2052#1
Heier JS, et al.: Ophthalmology. 2016; 123: 2376-2385#2

DMEの病態に関与する炎症関連分子とアフリベルセプトの薬効薬理

DMEは視力・QOL低下に直結する疾患であり、その病態にはVEGFをはじめとする様々な炎症関連分子の関与が示唆されています

DMEの病態に関与する様々な炎症関連分子
DMEの病態に関与する様々な炎症関連分子

VEGF(vascular endothelial growth factor):血管内皮増殖因子
PlGF(placental growth factor):胎盤成長因子
IL-6(interleukin-6):インターロイキン-6
MCP-1(monocyte chemoattractant protein-1):単球走化性因子-1
sICAM-1(soluble intercellular adhesion molecule-1):可溶性細胞間接着分子-1

1) Noma H, et al.: Ophthalmologica. 2017; 238: 81-88
2) Kanda A, et al.: Sci Rep. 2017; 7: 16168
3) Zhu X, et al.: PLos ONE. 2015; e0143678

日本の網膜専門医の45.2%が、DMEの浮腫形成の主因は糖尿病初期から上昇しているVEGF-Aによる血管透過性亢進であると考えていました(アンケート調査)

DMEの病態・臨床診療に関する網膜専門医へのアンケート調査結果
Q. DMEの浮腫形成において、どのような生化学的因子が主に関わっていると考えますか?
対象・方法:
2015年9月に、DMEマネジメントに関する会議に集まった日本の網膜専門医46名を対象に、アンサーパッドシステム(択一式)を用いて、DMEの病態・臨床診療に関するアンケート調査を実施した。

Ogura Y, et al.: Jpn J Ophthalmol. 2017; 61: 43-50(Supplementary material 2)より作図

アフリベルセプトは、VEGF/PlGFとVEGF受容体の結合に対して優れた阻害作用を示します(in vitro

抗VEGF薬のVEGF-VEGF受容体結合の阻害作用(IC50in vitro
抗VEGF薬のVEGF-VEGF受容体結合の阻害作用(IC50、in vitro)
対象・方法:
VEGFR-1またはVEGFR-2を発現させたHEK293細胞を用いて、20pMヒトVEGF-Aあるいは40pMヒトPlGF-2と各VEGF受容体の結合に対するアフリベルセプトの50%阻害濃度(IC50)を算出した。

Papadopoulos N, et al.: Angiogenesis. 2012; 15: 171-185

アフリベルセプトの構造とDMEの病態における作用機序

アイリーアは、VEGFファミリーおよびガレクチン-1と結合し、炎症や血管新生を抑制すると考えられます

DMEの病態におけるVEGFファミリーおよびガレクチン-1の関与とアフリベルセプトの作用機序
DMEの病態におけるVEGFファミリーおよびガレクチン-1の関与とアフリベルセプトの作用機序

監修:北海道大学 大学院医学研究院 眼科学教室教授 石田 晋 先生

1) Dixon JA, et al.: Expert Opin Investig Drugs. 2009; 18: 1573-1580
2) Kanda A, et al.: Sci Rep. 2015; 5: 17946
3) Kanda A, et al.: Sci Rep. 2017; 7: 16168

PP-EYL-JP-0168-17-12



DME(糖尿病黄斑浮腫)

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