アイリーア治療戦略

 

糖尿病黄斑浮腫に対する抗VEGF薬による積極的治療

糖尿病黄斑浮腫(DME)は、糖尿病網膜症のどの病期でも発症し、視力障害の主因となりうる病態である1)。壮年期の「働き盛り」の世代に多く認められるため、DME患者の視力改善が社会活動・日常生活に直接影響するという点において治療意義は大きい。

DMEの治療目標

見え方の改善

見え方に対する治療効果と、視力に対する治療効果は必ずしも一致しない。

見え方に対する訴えがあり、患者が希望すれば、視力1.0でも治療を行う。

中心窩網膜厚の改善(目安:300μm以下)

資料提供:吉田 茂生 先生(久留米大学医学部眼科学講座 主任教授)

私の考えるDMEの治療選択

局所性、びまん性を問わずDME治療の第一選択は抗VEGF薬

VEGFに対し、持続的かつ優れた阻害作用を示す。(図 1,2)

VEGFは糖尿病網膜症の疾患責任分子と考えられ1)、はじめからVEGFを抑制することは
DME改善のため理にかなった治療法である。

レーザー治療および硝子体手術も個別に適宜組み合わせる

糖尿病の慢性病態のため抗VEGF薬に抵抗性を示した場合、毛細血管瘤には局所光凝固を行う。

抗VEGF薬で効果不十分(無効・再発)な場合、VEGF以外の炎症性サイトカインが関与している可能性があり、ステロイド注射を実施する2)。それでも無効な場合は硝子体手術を行う。

黄斑の網膜厚マップで浮腫が残る場合、中心窩から1,500μm以上離れていればfocal-grid光凝固を行い、糖尿病網膜症の鎮静化を試みる。

資料提供:吉田 茂生 先生(久留米大学医学部眼科学講座 主任教授)

アフリベルセプトはVEGF受容体結合に対する優れた阻害作用を示し(in vitro)、
眼内における抗VEGF結合活性の優れた持続性(サル、ウサギ)を有します。

試験方法:
VEGF受容体-1またはVEGF受容体-2を発現させたHEK293細胞を用いて、20pMヒト(h)VEGF-Aあるいは40pMhPlGF-2と各種VEGF受容体の結合に対するアフリベルセプトの50%阻害濃度(IC50)を算出した。

Papadopoulos N, et al.: Angiogenesis. 2012;15(2): 171-185

試験方法:
サルまたはウサギの硝子体内消失半減期と結合親和性の要素を組み入れた一次減衰モデルを用いて、抗VEGF薬硝子体内投与時の時間依存的なVEGF結合活性を算出した。

Stewart MW, et al.: Br J Ophthalmol. 2008; 92(5): 667-668

私の考えるDMEに対する治療方針

発症早期から積極的かつ強力な治療を行う

適応症例について

・DME罹患期間の長期化に伴い、VEGFは血管透過性を促進し病態を増悪させる一方で、VEGF非依存性の病態も合併し、抗VEGF薬の治療効果が相対的に低下する。

・黄斑上膜により変形した黄斑部の正常化は抗VEGF薬では達成困難なことが多い。

・抗VEGF薬等による早期の積極的な治療介入で、DME改善だけでなく、糖尿病網膜症への影響4,5)も期待できる。

資料提供:吉田 茂生 先生(久留米大学医学部眼科学講座 主任教授)

治療目標達成のための今後の展望

維持期の抗VEGF薬の投与は、患者の負担が少なく、長期的な改善・維持が期待できるTreat and Extend(T&E)治療が望ましい可能性

効果判定は導入期連続3回投与後に行う

資料提供:吉田 茂生 先生(久留米大学医学部眼科学講座 主任教授)

1)石田晋編:知っているようで知らない 新しい糖尿病網膜症診療. 2016; pp. 36-41, メジカルビュー社, 東京
2)高村佳弘:Diabetes Frontier. 2017; 28(3): 308-313
3)Koyanagi Y, et al.: Ophthalmologica. 2018; 239(2-3): 94-102
4)Heier JS, et al.: Ophthalmology. 2016; 123(11): 2376-2385
5)Bressler SB, et al.: JAMA Ophthalmol. 2017; 135(6): 558-568

L.JP.MKT.OP.04.2018.1337

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