アイリーア治療戦略

 

BRVOに伴う黄斑浮腫に対するアイリーアの臨床的知見
〜視力改善効果・持続性・血圧への影響〜

BRVOに伴う黄斑浮腫の投与回数の実情とアイリーアによる早期治療介入の重要性

BRVOに伴う黄斑浮腫では、約8割の患者で複数回の投与を必要としました

初回投与後6ヵ月までの投与回数分布
初回投与後6ヵ月までの投与回数分布

村松大弐 ほか: 眼科臨床紀要 2017; 10: 760-763.より作図
利益相反:著者にバイエル薬品株式会社より講演料、コンサルタント料等を受領している者が含まれる。

眼内において、ラニビズマブ0.5mgの結合活性持続時間は30日であるのに対し、アフリベルセプト1.15mg(ラニビズマブ0.5mgと等モル)の結合活性持続時間は79日でした

アフリベルセプトとラニビズマブの硝子体内投与によるVEGF結合活性持続時間
<動物データ(サル、ウサギ)を基にしたシミュレーションモデル解析>
アフリベルセプトとラニビズマブの硝子体内投与によるVEGF結合活性持続時間
試験方法
サルまたはウサギの硝子体内消失半減期と結合親和性の要素を組み入れた一次減衰モデルを用いて、抗VEGF薬硝子体内投与時の時間依存的なVEGF結合活性を算出した。

Stewart MW, et al.: Br J Ophthalmol 2008; 92: 667-668.

アイリーア投与群では、24週目にレーザー治療群に比べて有意な視力改善が認められ、早期の治療介入・視力改善の重要性が示されました

最高矯正視力文字数の変化量の推移

(LOCF, FAS)

アフリベルセプトとラニビズマブの硝子体内投与によるVEGF結合活性持続時間

試験概要〈日本人を含む第II相国際共同試験:VIBRANT試験(無作為化二重遮蔽比較試験)〉

目  的
BRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に、アイリーアの有効性について黄斑レーザー光凝固術に対する優越性を検証するとともに、安全性についても検討する
対  象
BRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者:183例(うち日本人:21例)
投与方法
対象患者を、アイリーア投与群(アイリーア2mg投与)およびレーザー治療群の2群に無作為に割り付けた。アイリーア投与群ではアイリーア2mgを20週目まで4週ごとに、その後は24週目の投与以降、48週目まで8週ごとに投与した。また、レスキュー治療基準に従い、36週目にレーザー治療を行った。レーザー治療群では初回治療日に黄斑レーザー光凝固術による治療を実施した。
また、レスキュー治療基準に従い、12、16、20週目のいずれかにレーザー治療を行い、24週目以降はレスキュー治療基準に該当した時点よりアイリーア投与を開始した。
評価項目
主要評価項目:24週目に最高矯正視力文字数でベースラインから15文字以上の視力改善がみられた患者の割合
二次的評価項目:24週目における最高矯正視力文字数のベースラインからの変化量 など
追加評価項目:52週目にベースラインから15文字以上の視力改善がみられた患者の割合 など
解析計画
<検証的な解析>
主要評価項目(FAS):アイリーア投与群のレーザー治療群に対する優越性の検証
二次的評価項目(FAS):同上。ただし主要評価項目で優越性が示された場合に限り、事前に定めた順序に従い検定を行う。
<探索的な解析>
追加評価項目(FAS) など」
探索的な解析の検定結果はすべて参考値として示す。
FAS(full analysis set):最大の解析対象集団

效能追加承認時評価資料

BRVOに伴う黄斑浮腫に対するアイリーアの視力改善効果とVEGFファミリーに対する阻害作用

アイリーアは前治療薬なしでは投与1週後から、前治療薬ありでは投与1ヵ月後に有意に視力を改善しました

前治療薬の有無による視力の推移
前治療薬の有無による視力の推移
目  的
BRVOに伴う黄斑浮腫の治療において、前治療薬(ラニビズマブ)の投与あり又は投与なし(未治療)でアイリーア硝子体内投与を受けた患者の短期的な転帰を評価する。
対  象
BRVOに伴う中心窩を含む黄斑浮腫**を有する患者(前治療薬なし・あり)各27例27眼
方  法
最初からアイリーアを投与した患者を前治療薬なし、黄斑浮腫再発後に前治療薬からアイリーアへ変更した患者を前治療薬ありと定義し、アイリーア投与1週後および1ヵ月後の患者の転帰を後ろ向きに評価した。
ランドルト環を用いて最高矯正視力を測定し、logMARに変換した。
評価項目
前治療薬の有無による視力および中心黄斑厚の推移
解析計画
独立したグループではなく関連するグループに対する統計的検定が必要であるため、反復測定分散分析および多重比較のダネット検定を投与前後の異なる時点での比較に使用した。
**:OCTによる中心黄斑厚が300um超
logMAR:logarithm of the minimum angle of resolution

Sakanishi Y, et al.: Clin Ophthalmol 2017; 11: 829-834.
Reprinted with permission from the original publisher Dove Medical Press Ltd.
利益相反:著者にバイエル薬品株式会社より講演料、コンサルタント料等を受領している者が含まれる。

アフリベルセプトは、VEGFファミリーに対する阻害作用を有します

抗VEGF薬のVEGF-VEGF受容体結合の阻害作用(IC5o, in vitro)
抗VEGF薬のVEGF-VEGF受容体結合の阻害作用(IC5o, in vitro)
試験方法
VEGF受容体1またはVEGF受容体2を発現させたHEK293細胞を用いて、20pMヒトVEGF(hVEGF)-Aあるいは40pMヒトPIGF(hPlGF)-2と各種VEGF受容体の結合に対するアフリベルセプト及びラニビズマブの50%阻害濃度(IC50)を算出した。

Papadopoulos N. et al.: Angiogenesis 2012; 15: 171-185.より一部改変
利益相反:本論文の著者全員がRegeneron Pharmaceuticals社の社員である。

BRVOに伴う黄斑浮腫でのアイリーアによる血圧への影響

全体で76.5%の患者に高血圧の既往がありましたが、アイリーア投与後に 臨床上問題となる血圧変動は見られませんでした

ベースラインからの収縮期・拡張期血圧の変化量
ベースラインからの収縮期・拡張期血圧の変化量

効能追加承認時評価資料

アイリーアは、視力改善効果を期待でき、眼科用に開発された、
VEGFとの新たな結合メカニズムを持つBRVOに伴う黄斑浮腫治療薬です

・BRVOに伴う黄斑浮腫では、約8割の患者で複数回の投与が必要であった1)ことが報告されています。また、眼内において、ラニビズマブ0.5mgの結合活性持続時間は30日であるのに対し、 アフリベルセプト1.15mg(ラニビズマブ0.5mgと等モル)の結合活性持続時間は79日でした2)
(動物データ(サル、ウサギ)を基にしたシミュレーションモデル解析)

・BRVOに伴う黄斑浮腫では、早期から治療に介入する重要性が示唆されていますが、アイリーアは早期(1週間後、1ヵ月後)から視力改善効果が示されました3)

・高血圧の患者が多いBRVOにおいても、アイリーア投与後に臨床上問題となる血圧変動は 見られませんでした4)

BRVOにおける副作用注1)…日本人を含む国際共同試験で実施された第II相試験(52週間)において、本剤2mgを投与された158例(本剤群91例、対照群67例)中43例(27.2%)に副作用が認められました。主な副作用は、結膜出血26例(16.5%)でした。うち本剤を投与された日本人症例18例(本剤群11例、対照群7例)中3例(16.7%)に副作用[眼圧上昇、眼痛、尿中血陽性、尿中ブドウ糖陽性、蛋白尿:各1例(5.6%)]が認められました。(効能追加承認時)
また、重大な副作用注2)として、眼障害(眼内炎、眼圧上昇、硝子体剥離、外傷性白内障、網膜出血、網膜色素上皮裂孔、硝子体出血、網膜剥離、網膜裂孔、網膜色素上皮剥離)、および脳卒中が報告されています。
注1)投与手技に起因する有害事象を含む。 注2)他の適応症を対象とした第II相試験でみられた副作用も含む。

1)村松大弐 ほか: 眼科臨床紀要 2017; 10: 760-763.
2)Stewart MW, et al.: Br J Ophthalmol 2008; 92: 667-668.
3)Sakanishi Y, et al.: Clin Ophthalmol 2017; 11: 829-834.
4)効能追加承認時評価資料

PP-EYL-JP-0557-07-11

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