アイリーア治療戦略

 

網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対する
アイリーアの有効性と安全性(血圧への影響)

網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対するアイリーアの有効性と安全性(血圧への影響)

RVOに伴う黄斑浮腫の治療の実態 RVO;網膜静脈閉塞症

RVOに伴う黄斑浮腫を有する患者では、
継続的な/複数回の治療が必要であることが示唆されています。

初回投与後6ヵ月までの投与回数分布(BRVO)
初回投与後6ヵ月までの投与回数分布(BRVO)
試験概要
目的 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に伴う黄斑浮腫に対するアイリーアの効果を検討する。
対象・方法 BRVOに伴う黄斑浮腫に対しアイリーアによる治療を行い、6ヵ月以上の観察が可能であった26例26眼を、診療録をもとに後ろ向きに調査した。原則として初回投与後に毎月診察を行い、その後は必要に応じて再投与を行った。
評価項目 投与後1,3,6ヵ月ならびに最終来院時における完全矯正視力および中心網膜厚、投与回数 など
安全性 論文中に記載なし(安全性情報はDI頁を参照)

村松大弐 ほか: 眼科臨床紀要 2017; 10(9): 760-763より作図

アイリーア投与後の再発までの期間(CRVO)
アイリーア投与後の再発までの期間(CRVO)
試験概要
目的 網膜中心静脈閉塞症(CRVO)に伴う黄斑浮腫に対するアイリーアの長期成績について検討する。
対象・方法 CRVOに伴う黄斑浮腫に対しアイリーアによる治療を行い、18ヵ月以上の観察が可能であった17例17眼を、診療録をもとに後ろ向きに調査した。原則として初回投与後に毎月診察を行い、その後は必要に応じて再投与を行った。
評価項目 投与後1,3,6,12,18ヵ月および最終観察時における完全矯正視力および中心窩網膜厚、再発の時期 など
安全性 論文中に記載なし(安全性情報はDI頁を参照)

柳田千紘 ほか: 臨床眼科 2017; 71(3): 439-444

DOCTOR’s EYE
  • RVO治療のファーストラインは抗VEGF薬

    RVO治療では安全性および簡便性を考慮して抗VEGF薬をファーストラインとして用います。

  • アイリーアのユニークな作用機序

    アイリーアはVEGF-A以外にPlGFに対しても優れた阻害作用を有し1)
    その薬理学的特性により黄斑浮腫の軽減や視力の改善を期待できる薬剤です。

  • アイリーアの効果持続時間

    アイリーア投与後の再発までの期間は初回/導入期投与後は3ヵ月が最も多く、
    再投与後2回目の再発までの期間は平均3.0ヵ月との報告があります2)

1)Papadopoulos N, et al.: Angiogenesis 2012; 15: 171-185 2)柳田千紘 ほか: 臨床眼科 2017; 71(3): 439-444

アフリベルセプトの持続力と投与回数(海外データ)

CRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者における、
18ヵ月間の平均投与回数はアフリベルセプトで10.9回でした。

投与間隔の内訳(18ヵ月:副次的評価項目、LOCF、ITT)
投与間隔の内訳(18ヵ月:副次的評価項目、LOCF、ITT)
投与回数(18ヵ月:主要評価項目、LOCF、ITT)
投与回数(18ヵ月:主要評価項目、LOCF、ITT)
安全性

重篤な有害事象として、アフリベルセプト投与群では心筋梗塞、大動脈瘤破裂が各1例、ラニビズマブ投与群では心筋梗塞が1例にみられた。そのうち、死亡に至った重篤な有害事象はアフリベルセプト投与群の心筋梗塞、大動脈瘤破裂の2例であった。
試験終了時までに7例が脱落した。脱落理由の内訳は、上記の重篤な有害事象3例以外にノンレスポンダーが2例(いずれもラニビズマブ投与群)、BCVAの変化なし、患者希望による中止が各1例(いずれもラニビズマブ投与群)であった。

試験概要
目的 CRVOに伴う黄斑浮腫の治療において、アフリベルセプトおよびラニビズマブの投与回数を前向きに比較検討する。
デザイン 観察期間18ヵ月、無作為化、前向き、二重遮蔽試験
対象 CRVO(罹病期間12ヵ月以下)に伴う黄斑浮腫*を有する18歳超の未治療患者45例
方法 アフリベルセプト投与群(22例)またはラニビズマブ投与群(23例)に1:1の割合で無作為に割り付け、Treat & Extend(T&E)投与レジメンで治療を行い、18ヵ月間観察する。
導入期には、アフリベルセプト2mg、ラニビズマブ0.5mgをそれぞれ4週ごとに3回投与し、以降は投与間隔を2週ずつ、最長12週まで延長する。
黄斑浮腫(OCTにより網膜内液または網膜下液を検出)が認められた場合は、投与間隔を2週ずつ、最短4週まで短縮する。
評価項目 主要評価項目:18ヵ月間の投与回数
副次的評価項目:15文字以上の視力改善がみられた患者の割合、BCVA変化量、CRT変化量、試験終了時の投与間隔
解析計画 投与回数および投与間隔の解析対象は、導入期投与を完了した全患者(ITT)および全観察期間を完了した患者(PP)とする。
ITTの欠測値は、LOCF法を用いて補完する。投与回数は、最後に観察した投与間隔で残りの期間を投与したと仮定し算出する。

LOCF:last observation carried forward
ITT:intent-to-treat
*黄斑浮腫の定義:網膜嚢胞あり、OCTで中心網膜厚(CRT)が300μmより厚い、最高矯正視力(BCVA)がETDRSで73~23文字、Snellen等価視力で20/320~20/40

Casselholm de Salles M et al. Retina. 2018 Apr 5. [Epub ahead of print]

網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫の用法・用量

アフリベルセプト(遺伝子組換え)として1回あたり2mg(0.05mL)を硝子体内投与する. 投与間隔は,1ヵ月以上あけること.

DOCTOR’s EYE
  • アフリベルセプトによる投与回数の減少

    投与回数の減少は患者・医師双方の希望であり、海外報告によるとアフリベルセプトの投与回数は9ヵ月目から18ヵ月目までラニビズマブに比べて有意に少なく、投与18ヵ月目における平均投与間隔はアフリベルセプトが10.0週、ラニビズマブが6.6週でアフリベルセプトで有意に長い結果となりました(p<0.001、 independent Student’s t検定)

アイリーアの血圧に及ぼす影響(VIBRANT試験;日本人を含む第III相国際共同試験)

BRVOに伴う黄斑浮腫を対象としたVIBRANT試験におけるアイリーア投与群では、収縮期血圧、拡張期血圧には明らかな経時的変化の傾向は認められませんでした。

52週目までの収縮期・拡張期血圧のベースラインからの変化量(SAF)
投与間隔の内訳(18ヵ月:副次的評価項目、LOCF、ITT)

※:24週目以降、レーザー治療群の67例がアイリーア2mg投与によるレスキュー治療を、アイリーア投与群の9例がレーザー治療によるレスキュー治療を受けた

【主要評価項目の結果】24週目に最高矯正視力文字数でベースラインから15文字以上の視力改善がみられた患者の割合は、アイリーア投与群52.7%、レーザー治療群26.7%であり、アイリーア投与群のレーザー治療群に対する優越性(調整済み群間差(95%信頼区間):26.6%(13.0,40.1)、p値:0.0003)が検証された。*:地域およびベースライン最高矯正視力を層としCMH型の重みを用いて調整した両側CMH検定

安全性

網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象として国内外で実施された第Ⅲ相試験(52週間)において、アイリーア2mgを投与された158例(アイリーア投与群91例、レーザー治療群67例)中43例(27.2%)に副作用※が認められた。主な副作用は、結膜出血26例(16.5%)であった。うちアイリーアを投与された日本人症例18例(アイリーア投与群11例、レーザー治療群7例)中3例(16.7%)に副作用[眼圧上昇、眼痛、尿中血陽性、尿中ブドウ糖陽性、蛋白尿:各1例(5.6%)]が認められた。本試験(52週間)において、試験薬に関連する試験眼の重篤な有害事象および試験薬に関連する全身性の重篤な有害事象は認められなかった。試験薬に関連する投与中止に至った有害事象は、アイリーア投与群1例(眼圧上昇)に認められた。
※:投与手技に起因する有害事象を含む

試験概要
目的 BRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に、アイリーアの有効性について黄斑レーザー光凝固術に対する優越性を検証するとともに、安全性についても検討する
実施地域 米国、カナダ、日本の3ヵ国、62施設
対象 BRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者183例(うち日本人21例)
デザイン 無作為化二重遮蔽比較対照試験
方法 対象患者を、アイリーア投与群(アイリーア2mg投与)およびレーザー治療群の2群に無作為に割り付けた。アイリーア投与群ではアイリーア2mgを20週目まで4週ごとに、その後は24週目の投与以降、48週目まで8週ごとに投与した。また、レスキュー治療基準に従い、36週目にレーザー治療を行った。レーザー治療群では初回治療日に黄斑レーザー光凝固術による治療を実施した。また、レスキュー治療基準に従い、12、16、20週目のいずれかにレーザー治療を行い、24週目以降はレスキュー治療基準に該当した時点よりアイリーア投与を開始した。
[レスキュー治療基準]:12週目以降
・OCTで中心網膜厚(CRT)が前回までの最低値よりも50μm超増加
・OCTにより検出される新規または遷延性の網膜内嚢胞様変化または網膜下液、もしくは中心サブフィールドにおける遷延性のびまん性浮腫
・BRVOが原因で、最高矯正視力文字数が前回までの最高値と比べて5文字以上低下し、かつOCTで中心網膜厚(CRT)が前回までの最低値よりも増加
主な評価項目 主要評価項目:
24週目に最高矯正視力文字数でベースラインから15文字以上の視力改善がみられた患者の割合
二次的評価項目:
24週目における最高矯正視力文字数のベースラインからの変化量など
安全性評価項目:
有害事象、眼科的検査(眼圧など)、バイタルサイン(血圧など)
解析計画 検証的な解析
主要評価項目(FAS):アイリーア投与群のレーザー治療群に対する優越性の検証
二次評価項目(FAS):同上。ただし、検定の多重性を考慮し、主要評価項目で優越性が示された場合に限り、事前に定めた順序に従い検定を行う。

SAF(safety analysis set):安全性解析対象集団
OCT(optical coherence tomography):光干渉断層計
FAS(full analysis set):最大の解析対象集団
NEI VFQ-25(National Eye Institute 25-item Visual Function Questionnaire):米国国立眼病研究所の25項目からなる視覚機能についてのアンケート

●偽注射:硝子体内注射と同じ処置を行うが、注射の代わりに針のない注射シリンジを局所麻酔下で眼球に押し付ける方法
●レーザー偽照射:黄斑治療用のレンズを装着し、細隙灯顕微鏡のスイッチを入れ、レーザー治療群と同じ治療時間、レーザーのスイッチを切ったまま(PASCALレーザーの場合は出力を0)、レーザー照射と同じ音を出す方法
●中心網膜厚(CRT:central retinal thickness):中心サブフィールド(中心窩から直径1mmの範囲)の網膜厚

効能追加承認時評価資料

網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫の用法・用量

アフリベルセプト(遺伝子組換え)として1回あたり2mg(0.05mL)を硝子体内投与する. 投与間隔は,1ヵ月以上あけること.

DOCTOR’s EYE
  • 抗VEGF薬の血圧への影響

    抗VEGF薬は血圧などの全身への影響が指摘されていますが、日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験(VIBRANT試験)において血圧の顕著な変動や試験薬に関連する全身性の重篤な有害事象は認められませんでした。ただし、過剰な心配は必要ないと考えられますが、抗VEGF薬であるため、心筋梗塞あるいは脳梗塞の既往のある患者に関してはリスクとベネフィットを鑑みて治療を行う必要があると考えます。

アイリーア®硝子体内注射液40mg/mLの使用上の注意 1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)※一部抜粋
(2)脳卒中又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者[脳卒中があらわれることがある.](「重大な副作用」及び「その他の注意」の項参照)

PP-EYL-JP-0298-25-04

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