アイリーア治療戦略

 

CRVO:抗VEGF薬で目指す治療の目標と最適な治療戦略

CRVOは発症早期から急激な視力低下や虚血型への移行、血管新生緑内障のリスクがあるため、早期に抗VEGF薬による治療介入を行うことが大切です。

特に最初の6ヵ月間は浮腫の発生を抑えて正常な黄斑形態を維持することがその後の視力維持のために重要です。

注意深く経過観察を行いながら、患者個々の病態に合わせて治療を行っていきます。

FAによる虚血の評価、光凝固の追加を検討

CRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者では、
眼内のVEGF濃度の顕著な上昇が認められます。

網膜中心静脈閉塞症(CRVO)に伴う黄斑浮腫を有する患者では眼内VEGF濃度が上昇しています1)

眼内VEGF濃度は黄斑浮腫の程度(網膜厚)と相関し、網膜厚が厚いほど眼内VEGF濃度は高くなります1)

また、眼内VEGF濃度は非虚血型よりも虚血型で高く、虚血領域が大きいほど眼内VEGF濃度が高くなります1)

試験デザイン:
レトロスペクティブ症例対照研究
対 象:
CRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者27例(CRVO群)および非虚血型眼疾患患者16例(対照群)
方 法:
網膜虚血は、蛍光眼底血管造影を用いて毛細血管無灌流領域を評価した。黄斑浮腫は、光干渉断層計(OCT)を用いて評価した。硝子体液サンプルは経毛様体扁平部硝子体切除術時に採取し、硝子体液中および血漿中のVEGFおよびIL-6濃度をELISA法を用いて測定した。

CRVO患者では発症早期より、虚血型への移行や
血管新生緑内障の発症に注意が必要です。

65歳以上のCRVO患者では、6ヵ月で13.2%、18ヵ月で18.6%が非虚血型から虚血型へ移行すると報告されています3)

虚血型CRVOでは発症早期の新生血管発生率が高く、血管新生緑内障(NVG)を発症した患者の74%が、CRVO発症後6ヵ月以内にNVGを発症していました2)

試験デザイン:
単施設プロスペクティブ試験
対 象:
虚血型網膜中心静脈閉塞症(CRVO)患者237例239眼
方 法:
試験開始後少なくとも2~3週間に1回、自然経過を追跡し、新生血管の発生率を評価した。

CRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者の視力改善には、
早期からの抗VEGF薬による適切な治療介入が重要です。

調整済平均変化量の偽注射(+アイリーア)群との群間差(95%信頼区間)a)は24週時14.7(10.8, 18.7)、52週時13.2(8.2, 18.2)、76週時7.6(2.1, 13.1)。
a)投与群、地域およびベースライン最高矯正視力を固定効果としたANOVAモデル

GALILEO試験では、早期からアイリーアを投与することで視力改善が得られ、その後も治療を続けることで改善した視力が維持されました。

一方、遅れてアイリーアによる治療を開始した偽注射群では視力の改善が追いつかないことが示されました。

CRVOと診断後、できる限り早期から抗VEGF薬による治療を開始することで、浮腫の消失、視力の改善・維持が期待できます。

【主要評価項目の結果】24週目にベースラインから15文字以上の視力改善がみられた患者の割合は、アイリーア群60.2%、偽注射群22.1%であり、アイリーア群の偽注射群に対する優越性が検証された。

目 的:
CRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に、アイリーアの有効性について偽注射に対する優越性を検討するとともに、安全性についても検討すること。
試験デザイン:
無作為化二重遮蔽比較試験(GALILEO試験:日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験)
対 象:
CRVOに伴う黄斑浮腫を有する患者177例(うち日本人21例)
方 法:
対象患者をアイリーア群、偽注射群の2群に無作為に割り付けた。1日~20週目は4週ごとにアイリーア投与または偽注射を行った(固定投与期)。24~48週目は、アイリーア群は4週ごとに評価を行い、再投与基準に従ってアイリーアを投与し、偽注射群は4週ごとに偽注射を行った[Extended dosing期(4週ごと診察)]。52週目以降は、アイリーア群は8週ごとに評価を行い、再投与基準に従ってアイリーアを投与し、偽注射群では52週目は原則アイリーアを投与し、それ以降は8週ごとに評価を行い、再投与基準に従ってアイリーアを投与し、両群ともに76週目まで評価した[Extended dosing期(8週ごと診察)]。
評価項目:
主要評価項目:24週目にベースラインから15文字以上の視力改善がみられた患者の割合 二次評価項目:24週目における①最高矯正視力文字数のベースラインからの変化量、②中心網膜厚(CRT)のベースラインからの変化量、③眼内新生血管へと進行した被験者の割合、④NEI VFQ-25合計スコアのベースラインからの変化量 三次評価項目:52週目における最高矯正視力文字数のベースラインからの変化量 など 追加評価項目:76週目における最高矯正視力文字数のベースラインからの変化量 など
解析計画:
検証的な解析/主要評価項目(FAS):アイリーア投与群の偽注射群に対する優越性の検証 二次評価項目(FAS):同左。ただし主要評価項目で優越性が示された場合に限り、多重性を考慮して①②③④の順に検定。その際、それ以前の帰無仮説が全て棄却された場合に限り、次の仮説に対する検定を行うこととした。
探索的な解析/三次評価項目(FAS)、追加評価項目(FAS)

GALILEO試験の第Ⅲ相臨床試験の安全性

網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象として国内外で実施された第Ⅲ相試験[2試験(76週間と100週間)の併合解析]において、本剤2mgを投与された317例(本剤群218例、対照群99例)中117例(36.9%)に副作用※1が認められました。主な副作用※1は、結膜出血49例(15.5%)、眼痛31例(9.8%)、眼圧上昇18例(5.7%)でした。うち本剤を投与された日本人症例16例(本剤群13例、対照群3例)中1例に副作用※1(結膜出血:6.3%)が認められました。
本試験(76週間)において、試験薬に関連する試験眼の重篤な有害事象はアイリーア群2例[黄斑浮腫、黄斑虚血(各1例)]、試験薬に関連する全身性の重篤な有害事象は偽注射群1例(腎不全)、試験薬に関連する投与中止に至った有害事象は、アイリーア群1例(黄斑虚血)にそれぞれ認められました。

※1 投与手技に起因する有害事象を含む

1) Noma H, et al.:Ophthalmology. 2009;116(1):87-93
2)Hayreh SS, et al.:Retina. 2012;32(8):1553-1565
3)Hayreh SS, et al.:Am J Ophthalmol. 1994;117(4):429-441
4)バイエル薬品社内資料:効能追加承認時評価資料

L.JP.COM.OP.02.2018.1243

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